yosi350の雑記帳

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桜の花の妖しさに

青空の下、満開の桜。

この一文でどんな情景が浮かぶでしょうか。なんと晴れやかなことでしょうか。

満月の下、宵桜。

なんと艶やかなことでしょうか。

そんな桜の妖しい物語があります。

収録されているのは、甲田学人さんの「夜魔 -奇-」。題を「桜下奇譚-オウカキタン-」と言います。

花が散り始め、桜吹雪と言われる頃。その足元には花びらの海が広がります。

そう、海です。

地面という水面に桜の花びらではなく、桜の海に残る陸地が地面です。

流れる風に花びらの波が立ち、そして…


この季節にぴったりの物語です。なお、この物語はタイトルに「奇譚」とあるように怪談に分類されます。

夜魔―奇 (電撃文庫)

夜魔―奇 (電撃文庫)