桜の花の妖しさに
青空の下、満開の桜。
この一文でどんな情景が浮かぶでしょうか。なんと晴れやかなことでしょうか。
満月の下、宵桜。
なんと艶やかなことでしょうか。
そんな桜の妖しい物語があります。
収録されているのは、甲田学人さんの「夜魔 -奇-」。題を「桜下奇譚-オウカキタン-」と言います。
花が散り始め、桜吹雪と言われる頃。その足元には花びらの海が広がります。
そう、海です。
地面という水面に桜の花びらではなく、桜の海に残る陸地が地面です。
流れる風に花びらの波が立ち、そして…
この季節にぴったりの物語です。なお、この物語はタイトルに「奇譚」とあるように怪談に分類されます。
- 作者: 甲田学人,三日月かける
- 出版社/メーカー: アスキーメディアワークス
- 発売日: 2010/01/10
- メディア: 文庫
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